【科学】反物質はどっちに落ちる?

/.Jから、SFで萌えられるひと向けの話題。
反物質は「下に落ちる」?「上に落ちる」? | スラド サイエンス

欧州原子核研究機構ってとこが、反物質が重力に対してどのような振る舞いをするか観測する実験を進めている、というニュース。
正直、反物質とか正確に説明できる自信がないので、詳しい説明はパス。
各自、もうワケがわからないと諦めてしまうまで、Wikipediaなりで知識を補っていただきたい。

一般相対性理論では、重力場では反物質が「下に落ちる」のではなく「上に落ちる」と解釈できる余地が十分あります。

ということらしいんだけど、「余地があります」っていったいなにさ。
こういう量子の世界だと、先に理論的な『予言』があって、それが後になって実験の技術の向上により実証されるのはよおくあること。
反物質だって、先に仮説があったわけで。
この「余地がある」って表現だと、理論的にはどちらも言えると感じてしまう。
いやまぁ、実際に、そうだと言うほかないってことなんだろうけれど。
「やってみないとわからない」ことはまだまだ残っているわけで、人間の探究心はまだまだ進んでいくんだろうね。


そうそう、「欧州原子核研究機構」って最近、ほかでも聞いたなと思っていたら、思い出した。
ブラックホールができる」とか、「タイムトンネルができる」とか言われているLHCの開発もやっているステキな研究所だ。
こっちも、「やってみないとわからない」ことの実践だけに、この世界の謎を解くワクワク感が、止まらない。


「ん、珍しい。本なんか読んでる」

「うるさいな、姉貴。俺だってたまには、マジメな本くらい読むさ」

「マジメな本とは、さらに珍しい。えぇと、ナニナニ、『相対性理論は悪い冗談だった』ぁ?」

 この類のを、マジメな本と言うか。我が弟ながら、不憫といえば不憫。

「まさか、その内容、信じてるわけじゃないよね?」

「‥‥え?」

 不憫というか、不幸というか。

「ちょっと貸して」

 その本を奪い取り、目次にざっと目を通す。ここを見る限りは、よくある的を外した批判本と大差はなさそう、か。

「とりあえず、正座」

「ちょ、それ、ひどっ」

「いいから、正座」

 やさしい声とやさしい顔で告げてあげると、渋々ながら従う。こういうところは、可愛い奴じゃ。

「とりあえず、この手の本を読む前に、覚えていてほしいことが、疑うことは大事だけど、疑うことと批判することは違うってこと」

 お、いい導入だ。この調子に乗ってみよう。そう決定して、疑うこと批判すること、科学的な視点、その他もろもろについての講義を5分ほど続けてみた。

 そこでふと我に返り、本題から逸れていたことに気づく。あぁ、この高揚感は名残惜しいけど、軌道修正してみよう。

「で。『相対性理論が根本的におかしい』と主張したいなら、相対性理論に乗った上で理論の展開をして、矛盾を導く必要があるの。でも‥‥
 ほら、ここなんかいい例。『空間の歪みを観測できない』って言ってるけど、アンタはどこで観測してるのよって。そもそも絶対的な観測者がいないってのが相対性理論なのに、そこにまったく触れていない」

 と、ここまで一気に熱弁し、さあクライマックスだ! ってコラ。

「なに勝手に脚くずしてんの」

「姉貴、話、長い。そんな理屈くさいから、ユウジさんにも‥‥ってだから脚が出るの早いって、危ないから蹴んな‥‥痛ッ! ギブギブごめんなさい誤ります話聞きますお姉さまでも正座だけは‥‥痛いイタイって、マジで!」