【ニュース】建設中だったビルが突如完成?

http://www.asahi.com/international/update/0725/TKY200807250412.html
とりあえず例によって、引用。

内部は骨組みだけで、北京五輪の大気汚染対策で工事がストップ。それでは見た目が悪いと、四方に壁紙を張りつけ取り繕った。シースルーのエレベーターや利用客、大きなガラス窓も描き込む芸の細かさだ。


このニュースについて、ネットでは、否定的な反応が多いことがちょっと気になった。
「さすが中国」「ビルも偽装ですか」エトセトラ。
痛いニュースでも、当然その論調。
いやたしかに、そう言いたくなる気持ちもわからなくはないけど、今回はちょっと違うんじゃないか、と。
そもそも『骨組みだけ』で『工事がストップ』中、『IOC委員や観光客の目に留まることも』あるんなら、見た目だけでも整えるのは、間違っていることだとは思わない。
というか、日本でも、こういうの見るだろうと。ちゃんと出歩いてそのへんの風景に目を留めていれば。


ちょっとネットで探しただけでも、鎌倉・鶴岡八幡宮とか、シンデレラ城とか、見た目が重要な観光地での実例が見つかるわけで。
いやまぁ、記事中の写真だと、見た目が紙に見えてショボく感じるから仕方ないとしてもさ。
ちなみに、上で乗せた『痛いニュース』のコメント欄に、実際に行ってきたってひとのコメント(#1242)があって、

結論から言うとぜんぜん紙とかじゃなく、
よく工事現場にあるビニールの覆いにイラストをプリントしているだけのものでした。

しかも裏にはアルミの板もつけてあるので、強度的には問題なさそう。というか、今日はものすごい雨だったけど、
まったく問題なかった。

ということなので、真偽は各自で適当に判断してもらうとして、このとおり信じるなら日本でやってるのと変わりないと思うんだけどな。

 その『門』をくぐったとき、こらえきれないくらいの喪失感が、僕を襲った。

 総煉瓦作りの巨大な外観は、その堅牢さゆえに当時の形を保ってはいるものの、朽ちた印象を否定できるものではなかった。

 旧N刑務所は、適切な管理がなされていれば文化遺産としての価値がある歴史を持つが、その費用を負担するものはなく、街中でただ、風化するに任せていた。

 しかしそれも、もう、取り壊されるまでの残り短い間のこと。

 幼いころの風景は、そのときのまま、消えていくはずだった。

 そう思っていた僕が、『最後の見学ツアー』の募集を知ったのは偶然だった。

 仕事を休める目算も立っていなかったのに、ただ一度だけ行われるそのツアーに、僕はいま参加している。

 ずっとそこにあったけれど中に入ったことはなく、だけど心のどこかで大事にしていた、この赤い建物。

 それが本当に消えてしまうことが、僕は最後になってようやく、理解できたのだろう。