【動画】Animated Optical Illusion!

MISDIRECTIONさん経由、エメリーのお気に入りさんから。

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http://akvideos.metacafe.com/ItemFiles/%5BFrom%20www.metacafe.com%5D%201300550.6839148.11.flv

久々に、すげぇと口走ってしまった動画。
とりあえず、なにも言わずなにも聞かず、この2分ほどの動画を見て、素直に驚くのが幸せだよ、と。


いやぁ、どうして人間、こうも「回転」に弱いのか。
エイメスの窓とか回転方向が変わるシルエットとか。

あ、いや、回転しなくても弱い例があった。
揺らして立体的な写真とかいうのもあったりする。
こういうのを続けて見ると、「人間は、信じたいものを信じたいように見る」なんてのも納得、かも。


 その「ゲーム」は、少なくとも、学祭の一角で行うネタとしては大成功だった。

 体験者には、暗幕で仕切られた小さなスペースに座ってもらい、ヘッドマウントディスプレイを装着してもらい、ゲーム用のコントローラを渡す。

 こちらで「ゲーム」をスタートすると、彼か彼女かの視界には、暗い迷路が広がる。ウィザードリィみたいな、といえばわかるひとにはわかるだろう。その迷路を、進んでいってもらうわけだ。

 とはいっても、画面の明度はかなり落としてあり、目を凝らさないと壁か通路かもわからないくらいにしている。

 そうすることで、プレイヤーは自然と集中するし、実際のグラフィックがショボくてもほとんど見えないのならリアルにも思えてくる、という理由があった。

 迷路の大きさは、それほど広くない。迷わなければ1分ほど、長くても5分くらいで出口に辿り着けるようになっている。

 そこにひとつの「仕掛け」を施した。

 出口が近づくにつれ、ヘッドマウントディスプレイのスピーカを通して、なにかの気配を知覚させる。鈍い人間なら気づかない程度に、さりげなく。

 そして出口の直前、その気配が一段と濃くなるその瞬間に、暗幕の隙間から触れてやる。もちろんそれは、「仕掛け人」側の実際の手だ。

 これも、もしかしたら気づかれるかも、程度に加減することがコツだった。

 大声で悲鳴を上げる人間もいれば、まったく気づかない人間もいるし、釈然としない表情を続けたままの人間もいる。

 しかし、本当に嬉しい反応は、それから数日後、いくつかの噂として現れた。

 『あのゲーム、マジでヤバかった』『首筋を舐められた』『恐ろしい声が聴こえた』『足元を生温い風が通り過ぎた』

 もちろん、そんな仕掛けを施してはいない。それらは、言葉どおりに予想以上の反応だった。

 当然のように数多くの質問を浴びせられたが、沈黙を貫き通すと、そのうちになにも聞かれなくなった。そこで、この話はおしまい。

 「おしまい」の後で、この「ゲーム」に必要なものはすべて、校舎のどこかに隠してきた。

 もしかしたら、誰かが封印を解いて、再演するかもしれない。

 そのときはもう遠くにいるだろう自分の耳に、また噂が聞こえてきたなら。

 どんな気分になるんだろうか。そこにいた全員で集まって、語り合ってみよう。