【ゲーム】ウミガメのスープ

うむ、ここんとこ、PCとかネットとかセキュリティの話題ばっかりな気がするので、ちょっと目先を変えてみて。
変えてみた結果が、「水平思考推理ゲーム」とか仰々しい前フリがついたこのゲーム、「ウミガメのスープ
はてなキーワードにも入ってるみたいなので、詳細はそこで確認して頂きたい。

日本では、2ちゃんねるで特に盛り上がっているようなので、ネタ元もそこから。なのでこの先、嫌いなひとは見る必要はない、って注意もやっておいて。
そのまとめサイトをぽいっちょ。
http://umigamesoup.at.infoseek.co.jp/
ウミガメのスープinVIP まとめwiki - アットウィキ


ゲームの参加者は、「出題者」がひとりと、「解答者」たくさん。
まず出題者が、ひとつの謎を提示するところからはじまる。

ある男が、とある海の見えるレストランで「ウミガメのスープ」を注文しました。
しかし、彼はその「ウミガメのスープ」を一口飲んだところで止め、シェフを呼びました。
「すみません。これは本当にウミガメのスープですか?」
「はい・・・ ウミガメのスープに間違いございません。」
男は勘定を済ませ、帰宅した後、自殺をしました。
何故でしょう?

この謎に対して、解答者は、Yes/Noで答えられる質問を行うことだけができる。

このスープは、本当に、本物のウミガメが入っていますか?

出題者は質問に必ず答え、そのやりとりを繰り返して、解答者のだれかが謎を解けば(または解答者全員がギブアップしたら)終了。
勝ち負けというよりも、その間に生まれる論理と思考の飛躍を楽しむゲーム。
(上の問題の答えはこのへんに


道具は不要でルールもほとんどなく、手軽な割に知的な刺激があるので、意外と教育に使うと効果があるのかもしれない。
けど、参加者のなかにひとりでも「非常識」なひとがいると、悪意の有無に関係なく、ゲームが壊れてしまう、お子チャマお断りな面もある。
なので、先に協調とかそのへんの話を叩き込んでおかないと、教育効果もなにもあったもんじゃなく、後味の悪さだけが残って、面白いはずのゲームなのにつまらないという認識だけが広がる、負のスパイラルが発生する恐れがある。
‥‥うん、やっぱり、大人の遊びは、大人になってから。


女主人:「ウミガメのスープでございます」

客A:「ウミガメとは珍しい」

 客ABC、ちらちらと視線を合わせながら、スプーンを取ろうとはしない。

 客D、おそるおそるスープを口に入れる。

客D:「あ、おいしい。そんなに変わった味でもないんですね」

女主人:「ええ。ここいらの隠れた名物ですからね。さあさ、みなさん、存分に召し上がってくださいな」

 ぎくしゃくしながらも全員がスープを食べ始める。

 空気もほぐれてきて、和やかに談笑が続く。

 一時して、客Dが口の中から異物を取り出す仕草。直後、悲鳴とともに、それを放り投げる。

客C:「どうした?」

客D:「ほ、ほね‥‥」

客B:「骨? ウミガメの骨が残っていたのですかね。どれ」

客C:「骨があったくらいでだらしない」

客B:「ああ、これですね‥‥ん? これは違う動物の骨で‥‥むしろ」

 客B、摘んだ骨と自分の指を見比べて、押し黙る。

 客Aはその様子を見て、続くはずだった言葉に気づき、青ざめる。それでも女主人を見据えて、震える声を張り上げる。

客A:「あんた、これは、いったいなんの肉なんだね」

女主人:「わたくし、はっきり申し上げたはずですが。これは、ウミガメのスープです」

 威圧するようにテーブルをぐるりと見て、拒むことを許さない調子で声を出す。

女主人:「さあ、テーブルにお付きになって。スープを十分に味わって頂きますからね」

 暗転。スプーンと皿のぶつかる音だけが暗闇に響く。