【ニュース】ご飯つぶが電気を止めた

http://mainichi.jp/area/gifu/news/20080412ddlk21040086000c.html
2日前のローカルニュースだけど、たまにはこういうのも。
そんなわけで、タイトルは比喩でもなんでもなく、まさに事実、らしい。
個人的に気になるのは、ショートしただけでこんな大規模な停電になるようなものが、米粒半分程度の大きさのエアギャップしかないものなのか、と。
いやまぁ、そんな運用が普通なのかもしれないけれど。強電の世界は不得手なので、どういうものかちとわからない。
もしくは、そもそもの現象を履き違えて理解しているのか。
なんにしても、こんな、めったに起こらなさそうなことが起こってしまっただけでもニュースとしては興味深いし、ややこしそうな原因を特定できた中部電力のひとは、さすが。


むかしに比べて、ふだんの生活の中で「停電」って言葉を聞くことはかなり少なくなったけれど。
それなりな場所にいると、それなりにはありふれた出来事でもあったりする。
山の中の施設なんて、落雷の影響で停電ってのは危機管理の基本シナリオだったりするし。
とりあえず発電機が動き出せば、大きな問題にもならないし、ね。


けっこう前のニュースで。
「某ネットワーク関係企業のデータセンターで、停電によりサーバが止まった」って話があって。
どこぞの掲示板だかブログだか忘れたけど、「発電機もつけてなかったのか?」とコメントしていたひとがいた。
その発想は自然だけど、サーバが止まった理由に、発電機はあんまり関係ない。‥‥ってのは、働いているひとにとっては常識か。でもせっかく思いついた話なので書き進めてみる。
知ってるひとには退屈な話だから、読まないこと推奨。むしろツッコまれたくないから読まないでください。

発電機ってのは燃料を燃やして、電気エネルギーに変える機械なわけで。停電を感知してから運転開始、安定した電力を供給できるようになるまでには、1分くらい必要。
で、コンピュータは、一瞬でも電源が断たれると、その時点で動作を停止してしまうのがふつう。
そんなわけなので、発電機が正常に動いたところで、それだけでは、コンピュータの停電対策としてはまったく意味がない、と。
じゃあどうするかっていうと、電源の大元と端末の間に大きなバッテリーを挟んで、大元が停電しても、即座にバッテリーからの供給に切り替える仕組みを作っているわけで。
最初のニュースで考えると、データセンターを作るのにそういう設備を使っていないのは考えられないので、バッテリーがへたっていて、切り替わった直後に電圧が低下したんだろう、と想像はできる。
あぁそうそう、コンピュータは電源が完全に断たれなくても、電圧が低下してもすぐに動作を停止する。
いくらバッテリーで保険をかけていても、バッテリーそのものがへたっていたとか、バッテリーのキャパを超える端末がぶら下がっていたとかすると、正常な電圧での供給ができなくなる→下流の機器はみんな、はさーん動作停止、と。


そういうもんだから、どこにでも、こんな笑えない笑い話がある、はず。

 端末がたくさん置いてある部屋に、掃除のおばちゃんが入ってきた。

 おばちゃん、バッテリーの下流にあるコンセントに業務用掃除機を差し込んでスイッチオン。

 バッテリーは過大な負担に耐えられず、電圧低下。

 あとはもう、どうしようもなくだめだめなことになったとさ。