【行政】「e-Tax」の使い勝手

使う人ではなく税務署を優先? 「e-Tax」の使い勝手を検証 | 日経 xTECH(クロステック)
まぁ、見たまんま、ネットで納税申告が可能になる「e-Tax」を、使ってみたらどうだった、って記事。
結論は記事を読んでもらえればわかるけど、さもありなんというか、ご期待通りにというか、ご愁傷さまというか、そういうことのようで。
そもそも住基カードと、ICカードリーダが必要、という時点からしてハードルが高い。
そういえば、こういう手続きに、住基カードの代わりに運転免許証も使えるようになるという話をどこかで聞いた覚えがあるんだけども、それはいったいどうなっているのやら。
もっとも、免許が使えたところで、証明書を入れてもらいに窓口まで出向く必要があるので、あんまり負担の軽減にはなっていないような。


この仕組みを利用しているひとは、ほんとうに、ごく一部のようで。
その中でも、「便利そうだから使ってみよう」なひとより、「なんか面白そうだし仕組みはなんとなく想像つくし、試しにやってみよう」なひとのほうが、圧倒的に多いんじゃないかと思う。
そういうひとたちでも、あちこちで詰まってあれこれ悩んで、どうにか完了、という代物らしい。
(または、記事としてのおもしろさのために、数としては少ない「失敗談」と強調して書いているのかもしれないが)

残念ながら、納税申告をするような立場にはないので、試してみることはできないけれど。
記事の内容を素直に読むなら、そもそも構造からして、わかりづらいシステムになっているのは、想像に難くない。(いやそもそも、「システム」と呼んでいいものなのか)
上流工程をすっ飛ばして、必要な機能だけを並べていったら、こうなってしまうような気はする。

この国のなかのひとたちは「電子政府」なんて真面目にやる気がなさそうだ、と何年も前から言われ続けて、いまでもこうなんだから、きっとそういうことなんだろう。


 カスタマイズが好きなひとがいた。

 彼はとにかく、ひとつの画面にすべてを収め、できるだけ少ない労力でそのすべての機能を使えるように、3日かけてカスタマイズを行った。

 結果として、あらゆるジェスチャとランチャとショートカットを使いこなし、よく使う機能ほど最小の動きで、そんなに使わないものもそれなりに少ない手順で、ドキュメントを編集し出退を管理しゲーム(とパニック機能)を操っていた。

 周りから見ると逆に使いづらそうで仕方なかったが、彼は独自の論理で、そのすべてを系統立てて整理していたらしい。

 かくして、悲劇は起こる。

 本人に非はなかったが、結果として、彼は一月ちかくの入院をするハメになった。

 帰ってきたあとに、彼はどうなったか。

 もちろん、きっと、予想どおり。3日かけて作り上げた自らの成果を、1週間以上かけて理解しなおすことになったとさ。