【ブログ】古今東西風俗散歩

今日は特定の記事ではなく、ブログそのもののご紹介。
古今東西風俗散歩(移転しました)
まぁ、まだ2週間くらいの積み重ねしかないウチが、他所様のブログ、それも何年もの記事を積み重ねてきているブログを紹介する、なんて言い方はおこがましいとは思うけど。
目にとまったものから、とにかく語り始めてみようという方針なので、仕方ありませんよね?ということで。


さて、このブログさん。
全国あちこちを、自分の足で歩き、その町並みの、見過ごしてもおかしくないくらいありふれた一角を、切り取って貼り付けていて。
その中でも、中心のキーワードになるのが、タイトルにもある「風俗」。
それも、いまそこにある風俗街、むかしそうであった通り、裏の世界にひっそりと存在していて役目を終えた建物、そういう時間と空間と文化の広がりを持つ、「風俗」。
ちょっと想像力を広げれば、そこにいる(いた)ひとたち、そこで生まれる(起こった)できごと、そこから育まれる(消えてしまった)心とドラマ‥‥そんな歴史が、透けて見えるのかもしれない。

いくつか、完全に廃墟になった建物も紹介されている。
廃墟マニアでなくても、元がそういう施設だというだけで、その存在じたいが歴史を物言わず語っているような気もする、とは考えすぎだろうか。


 列車の旅で、丸一日かけ西から東へ移動し、そのあいだほとんど、町並みを眺めていた。と、言ったひとがいる。

 風景は連続し、移り変わっていくように見えるけど。どこも、変わりないよ。そう、言っていた。

 地味な色の家が並び、そのうちに青い水田に変わり、ときどき灰色に固められた川を渡り、くすんだ緑の山が見え、トンネルという闇。

 その繰り返しと、思い出したように、どの地方にも現れるピンクの大型量販店。

 くだらない。けど、やっぱりそれが、何故か、‥‥そう、いとおしい。あぁ、「いとおしい」って、こういうときに使えるのか。

 なんて納得しながら、笑いかける。けれど、そのやさしい目はこちらを見ていない。

 次があるなら冬に、南北の旅をしようかな。トンネルを抜けた先の白、ってのを、いちど自分で確かめたいし。

 そうだね、と返して、やわらかい沈黙がおりて、この話はもうおしまい。

 最後に語った「次」の話も、結局そのまま、どこかにいってしまった。